Okinawa Diversity Dayイベントレポート~沖縄県の雇用環境改善を目指した社内イベントの紹介~
- 2024.10.07
- 会社紹介
こんにちは!エプコ広報の佐藤です!本日は「Okinawa Diversity Day」と称して、社内イベントを開催しましたので、レポートをお届けします!
Okinawa Diversity Dayとは何か~沖縄の雇用環境改善に向けたメッセージを届ける~
エプコには東京・沖縄・金沢・中国といった様々な拠点があり、各拠点の強みを生かしながら事業運営を行っています。数ある拠点の中でも、沖縄は開設から約20年が経過し、総勢約380名の社員が働いており、最も規模が大きい拠点です。
そんな沖縄で、いきいきと働く人を増やす取り組みや、沖縄の雇用環境改善に向けた働きかけ、県内企業を巻き込んだ活動を行うことは、沖縄県に拠点を置くエプコの使命であると考えています。
そこで今回、社内イベントとして、沖縄の雇用環境の現状を学びつつ、沖縄で働く社員の生の声を共有するイベントを開催することにしました。
沖縄の雇用環境の現状
沖縄県の雇用環境は他自治体と比べて様々な特徴があります。例えば、doda「平均年収ランキング2023」によると、沖縄県の平均年収ランキングがワースト1位となっています。また、2023年度の物価賃金を考慮した実質賃金は前年比5.5%減少し、2005年以降で最大の下げ幅となっています。「物価が上がっているにもかかわらず賃金が上がっていない」という深刻な状況であるということがわかりました。
ジェンダーギャップ指数に関しては全国5位と高くなっています。女性社長が多いことや、非正規雇用者の賃金格差が小さいことがその理由となっております。その一方で、共働き家庭の家事・育児に使用する男女格差は大きいという特徴があり、エプコとしても、子育てをしながら働く従業員も多いために、家庭と仕事の両立を支援することは非常に重要なテーマだと考えています。
従業員のキャリア形成に関する声
2024年3月、エプコでは全社員に対して、女性活躍推進に関するアンケート調査を行ないました。
その際に聞かれた声として、下記のような内容が多く挙げられました。
・世の中の女性活躍推進の現状を知りたい。
・経営者の思いや考えを聞いてみたい。
・家庭と両立しつつ、キャリア形成を図りたいが何をどうしたらキャリアアップにつながるか知りたい。
・ロールモデルとなるような方を知りたい、交流したい。
こうした声に応えるため、社外の有識者、エプコの経営者、社員がインタラクティブに会話する機会を設けようと考え、イベントを実施することになりました!
▲グループCEOの岩崎は、当社が世の中から選んでもらえるために、社内の生の声に対して真摯に耳を傾け、施策を一つずつ丁寧に取り組んでいくことを話しました。
Everyone. Engineerの齋藤理事長がご登壇!沖縄の雇用環境に向けた取り組みを講演
外部有識者として、特定非営利活動法人Everyone.Engineer 理事長の齋藤 匠様にご登壇いただき、沖縄県の雇用環境の現状と具体的な取り組みをお話頂きました。
Everyone.Engineerは、オンラインで学べるエンジニア成長コミュニティを運営しており、沖縄県で働く人々の所得向上を目指し、ひとり親や未経験の方を対象に事業を展開している団体様です。
エンジニア成長コミュニティで提供しているカリキュラムを修了した方は実務経験も積みながらキャリア形成を図れるようにサポートしているのだそうです。
挑戦と安心はセット。挑戦を続けるためにも安心も一緒に、両輪で提供することが重要
沖縄の雇用環境を改善したいという思いでEveryone.Engineerを設立した齋藤様。
曰く、ダイバーシティ&インクルージョンを根付かせ、職場をより良いものにするために企業が意識すべきこととして、「挑戦と安心はセットである」ということを意識する必要があるということをお話頂きました。
挑戦をすることは良いことであるが、挑戦ばかりに偏ってしまうと従業員は疲弊してしまうため、安心を与える施策も取り入れ、バランスを取ることが大事ということ。また、安心を提供することで、従業員の家族からも応援してもらえる、そんな組織づくりを意識すると良いのではないかとコメント頂きました。
エプコは経営理念に、「情熱ある社員とその家族の幸福を追求する」という一文を掲げています。今回齋藤様に頂いたお話と通ずるところがあり、経営理念を一層大切に、その都度立ち返りながら、会社をよりよくする方法を考えていきたいですね。
エプコ社員7名×有識者×経営陣によるキャリアに関するトークセッション
続いてのセッションでは、エプコ社員7名(若手社員3名と管理職4名)と、当社の顧問である日経BP総合研究所の一木さん、人事部長の平川さんを加え、お互い率直な思いをぶつけあってもらいました!
挑戦を後押ししながら、スキル・キャリアアップが目指せる会社へ
将来のエプコを担う若手社員3名から、キャリア形成において必要なサポートや機会の提供についてお話を伺いました。
まず、エプコならではの話題として住宅のプロフェッショナルとして深い知識や経験を得るための資格取得制度や現場での研修について言及がありました。
例えば、設計の部署でいうと、建築や住宅の知識が必須なため、建築士や施工管理技士を目指す人を増やし、あるいは現場を見る機会が限られているため、イメージが湧きづらい部分や水道工事店とのやり取りを円滑に進めるために、現場研修を早いうちからやれるようにしていきたいといった意見が上がりました。
また、実は3名とも部署異動あるいは他拠点への転勤を経験しているメンバー。配属された部署でしっかりと経験を積むことも大事ではあるものの、「エプコの仕事をもっと知りたい」「全く違う仕事を経験してみたい」といった思いに最大限応える会社であってほしいし、後輩にも様々な経験をしてほしい、と希望に満ちたコメントをしてくれました。
▲人事部長の平川さん。社員からの声に耳を傾け、今後人事部として取り組むことをお話いただきました。
エプコでは従業員に対するアンケート(エンゲージメントサーベイ)やグループ会社への出向公募などの施策を実施しており、それによる化学反応が起きつつありますが、今後はもっと、社員の生の声を聴く機会を増やし、従業員の自発的なキャリア形成を応援していきたいですね。
キャリアパスは無限にある中で、一つの道としての管理職の魅力=仕事をチームで成し遂げる充実感
続いて、管理職の皆さんに「ズバリ、管理職の魅力とは何か」についてお話を伺いました。
分かりやすい魅力は「報酬」「地位」「影響力」「評価をされたこと」が挙げられますが、実はそれだけではなく、利他の精神であるということを教えていただきました。
他の人を助けようという心掛けにより、周りの人から共感や協力が得られ、視野が広がり問題の本質を見抜く洞察力が養われるということだそうです。エプコの業務は一人で成し遂げるものではないからこそ、管理職として介在し、チームで仕事を成し遂げることによる充実感が一番の魅力ということでした。
もちろん、「管理職」は全社員が目指さないといけないポジションではありません。また、管理職はなりたくてなれるものでもなく、なりたくないのに無理やり押し付けるポジションではありませんが、これからキャリアを考える際に一つの選択肢として、周りを巻き込み成果を出す管理職という仕事の魅力についてもっと知っていただきたいなと思います。
子育て世代など、働きづらさを抱える人へのサポートを本気で考える
続いて、日々様々な方のマネジメントをしている中で、どんな方にどのようなサポートが必要と考えるかを伺いました。
特に挙げられたのは、子育て世代が働きづらさを感じることなく、活躍できるようにしていきたいというポイントでした。例えば、子どもの体調により休む頻度が多くなってしまう、乳幼児の育児をされている方に対するサポートを会社として考えていきたいということや、頑張りたい方に対して、家族や周りの理解を得て応援してもらえるような雰囲気づくりをしていきたいといった意見が挙がっていました。
必要なのは、経営層と人事、そして現場による、「従業員の成長=会社の成長」に結びつける対話
最後に、ここまでの話を踏まえた一木さんからのコメントをご紹介します。
皆が喜ぶ、大満足な制度を作るのは非常に難しい側面もあります。(課題設定や分析、予算設計もし、優先順位を考えて着手しないと、安易にそれをすることで業績に影響が出てしまうこともあるから。)
管理職の皆さんは日々マネジメントを行なう中で働きづらさを抱える人たちを把握していると思います。
そういう方々の頑張りたい思いや成長を制度で後押しすることが、企業の成長に繋がるんだと確信し、自分の組織を変革したいという思いを、経営層や人事と会話できるようなカルチャーがあるといいですね。
今回に限らず、様々な社員の声を拾い、経営側と対話する機会を増やしていってほしいです!
▲当社顧問の日経BP総合研究所・人的資本フェローの一木 裕佳さん。社外からの視点で、当社の社員を勇気づけるようなコメントを頂きました。
最後に~対話の機会を増やし、沖縄県全体に波及する流れをつくる~
今回、エプコとしては初の試みで社外有識者、経営層、社員が対話するイベントを開催しました。今後も、様々な切り口で社員の成長と企業の成長を結び付けて考える対話の場を実施していきたいと思いますし、エプコ単独ではなく沖縄県全体に波及する、大きな流れを作っていきたいと思います!