2017年10月23日
本日は、昨今、顕著になってきた越境ビジネスについてお話ししたいと思います。
ここでいう越境ビジネスとは、国内製品を海外で販売する越境ビジネスではなく、これまで手掛けてきた自社の事業領域とは異なる事業領域で、サービスを手掛ける越境ビジネスのことです。
日本の高度経済成長時代は、自社が得意な事業領域でビジネスを行っていれば、概ね順調に成長することが可能でした。
一方で、昨今の日本経済を視座すると、特に国内需要は少子化、高齢化の影響で、多くの企業が明日の展望を描けず、思い悩んでいる様子が伺えます。
そうなりますと、自社がこれまで手掛けてきた事業以外の領域に進出(越境)する企業が増え始め、お互いが越境してきますので、限られた経済のパイを多くの企業が奪い合う構図になってしまいます。
例えば、弊社の住宅業界を観察いたしますと、電力・ガスの小売自由化に伴い、電力会社やガス会社が電気・ガスを販売する際に、付帯サービスとして、家電や設備機器が壊れた際の保証を付けたり、水漏れや玄関の鍵を紛失した際に、自宅へかけつけるサービスを提供しております。
これまでは建物を建築した住宅会社や製品メーカーが手掛けてきたアフターメンテナンスの領域に、電力会社やガス会社が越境して、顧客との接点強化を図っております。
反面、住宅会社は自社で新築したお客さまに住宅会社が電力を販売するなど、電力会社の領域に越境してビジネスを展開しております。
これは隣の芝は青く見えると同じことであり、自社が得意な事業領域以外でビジネスをしても、そう簡単には儲けられないのはわかっていても、明日の成長を意識して不慣れな事業を手掛け、結果、目論見通りにいかないことも多いようです。
越境ビジネスの成功のカギは、一定の市場規模があり、メインプレーヤーが存在せず、自社の得意な事業にもつながるビジネスモデルを描ける事業領域を見つけ出し、自社のビジネスに近く「実績が豊富な似業種」と一緒にビジネスを展開して始めて、ブルーオーシャンを制覇できると思います。
弊社も越境ビジネスの高まりをビジネスチャンスと捉え、似業種の立場で、ブルーオーシャンの制覇を目指してまいります。
カテゴリー:エプコ