2016年10月21日
本日は電力自由化の進捗状況について、お話ししたいと思います。
家庭向けの電力小売りが自由化された4月から9月末までの半年間で、これまでの既存電力会社から新規に参入した電力会社に電力契約を切り替えた世帯と、既存の電力会社が新たに発表した電気料金プランに再加入した世帯は、合計で188万4,300件になりました。これは電力契約総数の約3%に相当いたします。
その中でも首都圏が108万3,100件、関西圏が38万900件で合わせて全体の約78%を占め、その他の地域は電力の契約切り替えが首都圏などと比較すると伸び悩んでいるのがわかります。
この理由は、電力需要が多く、かつ電気料金が他の地域と比較して割高な首都圏や関西圏に、新規参入組の電力会社が集中し、競争が激しくなったことが要因と思われます。
一方で、電力契約の切り替え件数が、半年間で全体の約3%に留まっているのは、電力自由化前の想定とはだいぶ開きがあると感じている業界関係者も多いと思います。
この要因は、電気料金プランが複雑、電気料金が思っていたより安くならない、電力契約の変更が面倒など、ご家庭によって様々あると思いますが、私が常々考えていることは、電力やガスといったエネルギーに関連する料金は、発電や送電などインフラに係わるコストの割合が料金の大半を占めます。
よって、電力やガスを販売する会社や料金プランを変更しただけでは、毎月の料金に大きな差が出る家庭は少ないと考えております。
日本も少子高齢化や省エネ意識の高まりで、これまでのように電力やガスをたくさん消費しない家庭が増えていく中で、電力会社も割安な料金プランだけでは顧客の獲得は難しくなってきております。
来年の4月にはガスの小売りも自由化され、いよいよ電気とガスの小売り自由化が始まります。
弊社ではこれまで設備設計した約100万世帯の設計データーベースや、約120万世帯のアフターメンテナンスの顧客データーベースを活用し、お客様の住まいや暮らしに合った具体的な省エネ提案で、エネルギー全体の料金削減につながるサービスを展開していきますので、引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。
カテゴリー:スマートエネルギー