2014年5月15日
本日は、家庭向け電力小売り自由化により、様々な取り組みができる可能性についてお話しさせていただきたいと思います。
2016年には家庭向け電力小売りが自由化される予定ですが、私が一般のご家庭にお聞きする限りでは、多くのご家庭では電力小売りが自由化されることを知りませんし、自由化されるとご家庭にどのような影響があるのかも存じ上げていない方が多くおられます。
そこでエプコがパナソニック社と取り組んでいる家庭用太陽光余剰電力買取サービスを事例に上げながら、電力小売りの自由化が家庭により身近なテーマであることを感じてもらいたいと思います。
2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されることが決定いたしました。東京で五輪を開催するテーマの1つに、再生可能エネルギーで競技施設などにエネルギーを供給することが計画されております。
過去、日本で夏のオリンピック・パラリンピックが開催されたのは1964年ですので、実に50年以上ぶりに東京で夏季五輪が開催となります。当然ながら50年間の科学や技術の進歩が活かされた五輪になりますし、私もそれに期待をしているところです。
一方で、東京都民だけではなく、日本全国の国民がもっと積極的に東京オリンピック・パラリンピックの運営に参加する方法はないものかと考え、出した答えが、全国の家庭に設置されている太陽光発電の余剰電力を五輪の競技施設などへ供給する になりました。
今現在、家庭用の太陽光発電の余剰電力は地域の電力会社へ売電され、その電気は電力会社の管轄内で消費され、どこに利用されているのかも不明な状況にあります。
エプコがパナソニック社と共同運営しているパナソニック・エプコ エナジーサービス(株)は、家庭の太陽光発電の余剰電力を買い取る事業を運営しておりますので、この会社が買い取った太陽光の余剰電力は、東京オリンピック・パラリンピックの競技施設などへ供給することは可能と考えております。
こうすれば太陽光パネルが設置されている全国の家庭の皆様も、我が家で発電した電気は五輪会場で利用されているということが明確になりますので、五輪の運営を一体となって行っているという実感が湧くと思います。
また、国や東京都、JOCなどから、我が家は東京オリンピック・パラリンピックの運営に太陽光エネルギーで協力しています などの公式ステッカーを発行してもらえば、より参加意識も高まるものと思います。
これまでは、太陽光の余剰電力を単に電力会社に売電していただけですが、これからは五輪の施設運営に我が家の太陽光エネルギーで協力するという明確なミッションが加わることで、エネルギーに対する国民の意識もより身近なものとなり、スマートなエネルギー利用にもつながるものと考えます。
加えて、私も東京オリンピック・パラリンピックの運営に参加したいと思う方が日本全国にたくさんおられるでしょうから、自宅の屋根に太陽光パネルを新たに設置していただければ、経済効果も高まり、アベノミクスの3本の矢の成長戦略にも通じ、国民が主導する経済成長の1つになるのではと考えております。
このように家庭向けの電力小売り自由化は、我々の生活に密着したテーマであり、自由化されるからこそできる創造的な事業やサービスがたくさん誕生し、ご家庭の選択肢も増えると思います。
エプコは電力小売りの自由化を見据え、ご家庭の生活に役立つエネルギーサービス、生活支援サービスを数多く提供させていただく準備を進めておりますので、引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。
カテゴリー:スマートエネルギー