2021年8月6日
本日からは脱炭素社会を実現するために、住宅業界が果たすべき役割について紹介していきたいと思います。
先般、国土交通省、経済産業省、環境省による有識者会議で、脱炭素社会の実現に向けた住宅・建築物の対策案が示されました。
その中で新築住宅における太陽光発電の設置義務化は見送りとなりましたが、住宅の省エネ義務化が明示され、各省庁は関連法改正を行う予定でおります。
2021年4月に施行した改正建築物省エネ法では、大規模建築物だけでなく、延べ床面積300平方メートル以上の新築ビルや商業施設も追加されましたが、今後は新築住宅も対象になる予定です。
省エネ基準では外壁や窓の高断熱仕様、高効率な空調、LED照明などの導入といった対策が必要になり、国交省の試算では平均的な戸建て住宅で省エネ基準を満たすには約11万円の追加費用が発生するようです。
一方で、課題は、既存住宅の省エネ対策にあります。
新築の戸建住宅は既に80%が省エネ基準を満たしているようですが、約5000万戸に上る既存住宅は11%しか省エネ基準に適合していないとのことです。
補助金や減税などの支援策を打ち出しても消費者の意識が変わらなければ脱炭素社会の実現は進展せず、事業者や国民の意識を高められるかが脱炭素のカギを握っております。
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