2021年11月11日
本日の適時開示にて、エプコがCellid株式会社(本社:東京都港区六本木、CEO:白神 賢、以下「Cellid社」)への第三者割当増資引受けによる出資を実施したことを発表しました。
今回の出資はエプコとCellid社の間で発展的な協業を図るために実施したものですので、今後の展開などについて概要をご説明させていただきます。
なお、Cellid社からも今回の資金調達に対するリリースが発表されていますので、こちらも合わせてご覧ください。
(参考)Cellid株式会社、第三者割当増資により、総額5億円の資金調達を実施、累計調達額は約7億円に
まず、Cellid社の会社概要についてご紹介させていただきます。
Cellid社は2016年10月に設立し、ARグラス用ディスプレイ・モジュール(眼鏡型スマートグラスに拡張現実の映像を投影)のハードウェア開発と空間認識システムの高性能SLAM(カメラの画像から作成した3次元空間情報と自己位置推定技術を活用し、様々なデバイスの3次元空間情報にAR情報を表示)のソフトウェア開発を進めておりました。
このハードウェアとソフトウェアの開発に成功したのが2020年12月30日で、当時の日経新聞にも掲載されております。
エプコとCellid社とは2021年4月下旬に第一回目のミーティングを行い、その後、両社で協業可能性や資本参加などについて検討をおこない、本日発表となりました。
次にエプコがCellid社と協業することで、既存事業とのシナジーやデジタルサービスの競争力向上にどのような効果を発揮できるのかについて、ご説明させていただきます。
これまでのエプコのサービスは建築に関わる設計とメンテナンスが中心であり、施工分野のサービスが希薄でした。
建築工事の品質担保は設計図通りに現場施工されているかがポイントですが、これまでは施工会社が撮影した工事写真のチェックと現場監督などによる現場検査が主体で、設計図面と工事写真との突合に手間がかかったり、現場に出向いて検査する業務の不効率性が課題となっておりました。
これらの課題を解決する手段として、Cellid社の高性能SLAM技術とエプコのBIMデータを融合させたオンライン現場管理が有効ではと考え、Cellid社と協議を重ねてまいりました。
サービスのイメージとしては、現場施工者がCellid社のハードウェアおよびソフトウェアが搭載された眼鏡型ARグラスを付けて施工すると、ARグラスのディスプレイに3次元BIM設計図が投影され、現場施工者はディスプレイに映し出された3次元BIM設計図を見ながら工事を行うことができます。
これにより現場施工者は3次元設計図で施工イメージを直感的に把握しながら工事を行うことができ、かつ、リアルな現場の施工状況とヴァーチャルな3次元設計図を重ねて確認することができるので、施工ミスの防止につながります。
一方で、現場施工者と同じ情報を住宅会社のオフィスで勤務する施工管理者のパソコンや現場監督のタブレットでもリアルタイム(録画でも)に確認することができます。
かつ、施工管理者からパソコンなどで作業指示すると、その情報が現場施工者のARグラスのディスプレイに表示されますので、現場施工者の作業効率向上にも役立ちます。
また、現場監督が現場に出向くことなく現場管理ができるので、現場管理業務の効率化につながります。
この他にもエプコのサービスとCellid社のデジタル技術を融合させることで、これまでにはない新しいサービスが提供できますので、CEOブログで随時ご紹介させていただきます。
当社におけるスタートアップ企業への出資は、ENECHANGE株式会社(東証マザーズ 4169)に続いて2社目となります。エプコと致しましては、中期経営計画に掲げた建築DXによる事業成長を図るために、様々な企業とのパートナーシップを強化してまいりますので、引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。
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