カテゴリー:中期経営計画2021 | a route(みちすじ) - パート 4

エプコの中期経営計画を詳細解説-16

本日はBIMクラウドサービスとプレファブ化の事業展開について、ご説明させていただきます。

BIMクラウドサービスにおいては、まずエプコで設備設計を受託している既存得意先へサービスを提供していき、その後、BIMによる導入効果が業界に浸透していく中で、新規得意先の開拓を進めていく計画でおります。

2025年時点のD-TECH事業の計画では、新築住宅需要の減少も織り込み、既存得意先からの新規設備設計の売上は20億円と保守的に計画しております。

一方で、既存得意先から受託している設備設計の50%(約40,000戸)を、BIMクラウドサービスに切り替える計画でおり、BIMクラウドよるセールスミックス効果で8億円の増収を見込んでおります。

また、BIMの導入効果が業界に浸透していくと共に、新規得意先からは50,000戸の採用で15億円の売上を目論んでおり、この時点の新築低層住宅に占めるエプコの設備設計シェアは、6ポイントアップの19%となり、D-TECH事業全体の年間売上げは、43億円を目指してまいります。

カテゴリー:中期経営計画2021

エプコの中期経営計画を詳細解説-15

本日はBIMクラウドサービスと排水プレファブ化におけるエプコの強みについて、説明させていただきます。

従来からオフィスビルなどの非規格型の建築物では、BIMを活用して3次元設計を行っております。BIMの最大の特徴は、3次元化による施工の可視化とクラウドによる設計データの共有ですが、デメリットは3次元設計ゆえに情報量が多く、2次元設計と比較して設計時間が大幅に増加してしまう点にあります。

エプコが得意とする低層住宅(2・3階建ての戸建住宅や集合住宅)では、材料や工法を規格化して建築するため、ビル建築物に対して工期も短く、建築コストも抑えられております。よって、住宅会社側でBIM活用が進まず、ほとんどが2次元CADによる設計で建築工事が行われております。

そこでエプコではBIMのデメリットを解消し、メリットを最大化するために、2次元CADデータを自動的に3次元BIMデータに変換する独自開発のCAD2BIMというシステムを開発いたしました。

これによりBIM設計図を早く・安く・大量に提供することが可能になり、これまで具現化できていなかった排水配管のプレファブ化など、プレファブ領域の拡大による建築工事の合理化が可能になりました。

エプコの設計サービスでは、従来から給水給湯配管のプレファブ加工による邸別配送は実施しておりますので、これらのサプライチェーンを活用して排水プレファブ部材も提供する計画でおります。

また、エプコでは設備設計図を3次元BIM化すると同時に、設備設計に必要な建築構造図や基礎構造図もBIM化いたします。

住宅会社でBIMを活用していれば不要な作業ですが、ほぼ自動的に構造図も3次元BIM化できますので、これらの付帯的なBIM設計図も住宅会社のニーズに応じて提供していき、新築住宅1棟あたりの設計サービス範囲を拡大していきたいと考えております。

カテゴリー:中期経営計画2021

エプコの中期経営計画を詳細解説-14

本日はBIMクラウドサービスと排水配管プレファブ化によるコスト効果イメージについて、説明させていただきます。

新築戸建住宅の排水設備工事における従来のコスト構造は、概ね下記のように分類され、現場施工のため当然に現場費用の割合が多くを占めます。

①設計費用:10%
②材料費(配送費含む):30%
③現場加工費(諸経費含む):30%
④現場施工費(諸経費含む):30%

一方で、BIMクラウドと排水プレファブ化によるコスト構造は、BIMによる3次元設計費で付加価値が向上するため従来比で増加しますが、その他は効率が良い工場での配管加工と商流の短絡化ならびにプレファブ配管による施工の簡略化の効果で、排水設備工事全体としては15%のコスト合理化が図れるのではと試算しております。

またマンションなどの集合住宅や戸建分譲住宅においては、同一の配管パターンで施工効率も高いため、コスト効果も更に向上するものと思われます。

加えて工期短縮や現場での産業廃棄物削減(配管端材の削減によるSDGsへの取り組み)など直接コスト以外のメリットもあることから、本サービスの認知度向上と共に普及が加速するものと考えております。

カテゴリー:中期経営計画2021